卓上オイルランプの出品です。ホヤは透明ガラス、金属部分の主な素材は黄銅（真鍮）だと思います。なお、底は鉄のようです。金属部分に装飾としてエンボス（浮き彫り）加工の勾玉巴紋（まがたまともえもん）のような紋様が作られています。炎（芯）の調節ツマミの打刻文字か記号は、経年のためか薄れて判読できません。どこの国の製品かの手がかりがありませんが、日本製だとすると明治～大正期と考えられます。外国製の可能性もあり、オイルランプにも造詣のある古美術商の店主の見解では、欧州より米国の可能性が高く１９００年前後、また、底蓋は後に手が加えられたものと。いずれにしても相当のアンティーク品です。オイルランプとしの使用感があり、ホヤ部分の汚れやくもり、金属部分の汚れ、キズ、緑青（一部のヶ所に僅か）があります。ホヤの縁に指でひっかかるような欠け、表面のヒビや割れはほぼありません。金属部分のオイル壷の一ヶ所に小さいへこみがありますが、他の金属部分にはへこみや変形はほぼありません。全体の状態は良好であると言えます。出品のオイルランプは３つの部分、①ホヤ部、②バーナー部、③オイル壷＆ベース（台座）部に分離できます。①を取り外し、ネジ式の②を取り外すと、オイル注入口のある③に分離。ネジ部分に錆つきはなく簡単に取り外せます。また、②のバーナー部 “頭部” は写真６、７枚目で見られるように開閉蓋の構造です。出品者の感想ですが姿形がスマートです。ランプの芯は新しいものに交換されており、ツマミを回して芯を上下できます。転倒防止のため普通重心は下にします。出品のランプの円錐形ベース部には何かの物質（おそらく砂だと思います）が詰められ重しになっています。傾けるとそれが移動する音が聞こえます。底の金属は他の金属部分とは異なり、後に転倒防止のために砂を詰め鉄の底蓋を取り付けたようです。大きさは概寸で、高さ４６ｃｍ、銅径１０ｃｍ、底径１２ｃｍ、ホヤは長さ２６ｃｍ、口径４ｃｍです。重さは約６３０ｇ。アンティークコレクションやインテリアに、さらに、国を含めた製品履歴を調べていただければより幸いです。なお、オイルランプとされる場合は、経年品であるためネットなどを参考にされ、或いは専門家に相談され、分解掃除などしていただいた上でご使用下さい。